アトピーで汗をかくかゆくなる理由と対処方法
かつてはアトピーといえば乳幼児期に発症して、成長するにつれて治っていく疾患でした。
なので、そのまま放ったらかしにしていても自然に改善していきました。
しかし現在は、大人になっても中々改善しない人、大人になってから症状を発症する人もたくさんいらっしゃるようです。
アトピー性皮膚炎は、様々な要因が複雑に絡み合って発症するので、一概に生活習慣の何が悪いからとか、原因を特定することはできません。
よく言われている原因としては、
・食事に油が増えたから(リノール酸の過剰摂取)
・食生活の乱れ(ビタミンや食物繊維の不足)
・潔癖すぎる生活
・ストレスの増大
・大気汚染
・水質汚染
等など・・・。
多くの原因が複雑に絡み合っている中で、
汗をかくと痒くなる人は多いと思いますので、汗とかゆみの関係性について参考にしていただければと思います。
ただし、アトピーの方は汗をかきにくい人も多いです。
暑くても汗がでにくい為、体内に熱がこもって症状が出る人もいます。
汗とかゆみ(物理的起因)
特徴として、汗をかくと痒くなるというのがあります。
痒くなりやすい部位としては、顔・首・関節部分等の汗をかきやすく、溜まりやすい部分です。
汗が溜まりやすい部位が悪化するのは、夏に多く見られる症状であり、大量の汗が皮膚を刺激する等して、湿疹の部分に細菌やカビが繁殖し易くなってしまうことが原因だと言われています。
汗をかいたときの対処方法
汗を無理に拭かない
タオルやハンカチなどで無理に拭かないようにしてください。
皮膚は汗でふやけます。
そこをタオル等で拭いてしまうと、皮膚を傷つけてしまいます。
また、傷ついた皮膚に再び汗がしみると、さらに痒くなってしまい、掻いしまうことで湿疹になります。
皮膚を傷つけないように、汗を拭き取る時は、濡れたタオル等で押さえるように拭く。
または、扇風機やうちわで汗を蒸発させるようにすると、皮膚への刺激は防ぐことができます。
汗の役割(良い汗と悪い汗)
汗自体が悪者というイメージが強いですが、実は汗にも良い汗と悪い汗があります。
良い汗の役割とは
○体温を維持する為の役割
○汗に含まれる保湿因子による保湿
○汗に含まれるカセリシディンという抗菌作用
○皮膚の炎症予防と皮膚形成にの手伝いをする
上記のように、実は汗には皮膚に要作用がたくさんあります。
人の体は、何もしなくても自然に回復したり、身体を守るような機能を備えています。
汗自体も、本来は体温の上昇から守ったり、バイ菌から皮膚を守ったりする為に出るものなのです。
悪い汗とは(汗を放置するな)
汗をかいたままそのまま放置することで、臭いが出てきたり、かゆみが発生したりしてきます。
汗をかいたまま長時間放置すると、皮膚に細菌やカビ等が増殖することになります。
本来は皮膚に良い作用を起こす為の汗も、放置することで皮膚に有害な汗へと変わって行きます。
なので、一度説明した通りで、汗をかく事は悪いことではないのですが、
皮膚を傷つけないように汗を拭き取らずにこまめに蒸発させるか、濡れたタオルで押し付けるようにして汗をこまめに処理するようにしましょう。
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運動で汗をかくと、改善することもある!
汗は自律神経の働きと密接な関係があります。
自律神経とは、興奮や活動時に優位に働く「交感神経」と、リラックスする時に優位に働く「副交感神経」があります。
「交感神経」は、スポーツ時や、ストレスを感じている時等、興奮時に強くなります。
「副交感神経」は、睡眠に入る時や、リラックスしている時に強くなります。
人は生活を送る上で、シーソーの様に常にどちらかの自律神経が優位に働いています。
一般的に汗をかくときに、かゆみを伴いやすいケースは以下の通りです。
○外出→帰宅時に一息つく時
(交感神経→副交感神経に切り替わる)
○汗をかき始めた時
(交感神経→副交感神経に切り替わる)
○ストレスを感じて汗ばむ時
(交感神経→副交感神経に切り替わる)
○布団に入って体温があがる
(副交感神経→交感神経に切り替わる)
かゆみを伴いやすいケースのタイミングは、いづれも自律神経の切り替わりのタイミングが多くなっています。
要するに、汗とかゆみには、自律神経(ストレス耐性)も深く関わってきます。
汗は悪者のように思ってしまいがちですが、実は運動をすることで発生する汗は、
皮膚の抗菌作用のあるペプチンが含まれています。
また運動をすることで、新陳代謝が高まって、湿疹をより早く治そうとする自然治癒も強く発揮されます。
なにより、運動をすることで自律神経が正常になり、ストレス発散効果が非常に高いことがアトピー改善へと繋がるケースもあるのです。
運動に関しては、無理に行う必要はありません。
汗を軽くかく程度の運動で大丈夫です。
もちろん汗を描いたあとは放置せずに汗を処理しましょう。
まとめ
かゆみには、食生活や大気汚染等の他に、自律神経(ストレス)によって誘発されることが多いです。
自律神経が乱れると、睡眠不足や肌荒れ等、アトピー意外にも様々な悪い反応を引き起こすことになります。
汗をかく事は自律神経を正常にする効果がありますので、汗を書く事をあまり恐れずに、汗をかくことに対して不安になりすぎずに生活を送ることが大切かもしれません。
もちろん、汗をかき始めた最にはかゆみを伴うこともありますが、汗には良い成分も含まれていますので、あまり神経質にならずに、汗を書いたら放置しないようにして、皮膚を傷つけないようにこまめに蒸発させたりしましょう。
あとは、気分転換に軽く運動(ストレッチ程度でもOK)して、よく眠り、自然治癒力を高めて行くこと。
「かきむしってはいけない」と思いすぎてストレスにならないように、ある程度気持ちに余裕を持って家族や知り合いみんなで付き合って行くことが大切です。